下松市で4月19日、下松市の会社社長:藤山竜太容疑者と社員:尾崎委弘容疑者が公職選挙法違反で逮捕されました。4月12日に行われた山口県議会議員選挙で、部下の女らに指示し、他人になりすまして期日前投票をさせたという詐偽投票の疑いです。調べに対して藤山容疑者ら2人は容疑を認めているそうです。
下松市の選挙管理委員会によると、藤山容疑者らから指示を受けた30代の女と40代の男が、4月10日に下松市役所の期日前投票所に現れ、40代の男の妻名義の投票所入場券や期日前投票宣誓書兼請求書を提出し、係員から投票用紙1枚の交付を受け投票したそうです。女が期日前投票宣誓書兼請求書に誤った記載をしたことで発覚しました。
なお、女らの期日前投票の際に、同様な作業着や事務服を着た20~30人の団体が投票所を訪れており、女ら以外にも自分の住所や名前が書けないと申し出て、選管の職員が確認しようとしたところ、これらの20~30人は投票せずに立ち去ったということです。警察では今後、組織的な関与などがないか、慎重に捜査を進める方針だそうです。
そもそも日本の選挙方法は不正が入り込む余地が多分にあるとかねがね指摘されています。今回は不手際ゆえに発覚したようですが、これが手慣れた集団だったら簡単にすり抜けていた可能性があります。
不正投票、不正集計などは民主主義の根幹を揺るがす犯罪です。こうした不正が入り込む余地のない制度に改める勇気が行政と政治に求められています。制度改革に難色を示す政治家は、不正当選した疑いが濃厚になるということを自覚すべきでしょう。
※参考・・・2013年高松市の白票水増し事件