新年明けましておめでとうございます。2016年最初の日は、下松市最高の聖地と言っても過言ではない「降松神社(くだまつじんじゃ)上宮」で初日の出を拝みました。その詳細は後日お伝えするとして、今回はそのプロローグ編です。上の写真は上宮ではなく中宮の手前にある山門(随身門)で撮影したものです。
まずは、降松神社の簡単な解説から。下松市民でも意外と知らない人が多いのですが、降松神社は若宮(旧、下宮)、中宮、上宮の3つの施設から成り、鷲頭山(わしずやま)全域に広大な神域をもっています。普段、市民が参拝することが多いのは若宮で、ここはおなじみですね。
中宮および上宮は標高243mです。google地図によると上宮のある地点が山頂とされていますが、国土地理院の地図によると中宮の地点に写真測量による標高点243mが表記されています。現地測量による標高点は、中宮の西にある「中宮公園展望台」の位置に三角点225.4mが表記されています。上宮は、中宮の北200mのあたりに、窪地を挟んでほぼ同じ標高の地点に存在します。真北からずれているようですが、国土地理院の地図で磁北線(7°の偏差)を表記させるとほぼ一直線上に並びます。ちなみに、下松市、周南市、光市の境に位置する「烏帽子岳(412.4m、山頂は下松市)」が、両宮から見てほぼ真東、太陽の昇る方向にあります。こういう配置は恐らく偶然ではなく、地形を周到に調べ、意図的に施設の造営を計画したのではないでしょうか。
降松神社はもともと『北辰妙見社』という名前で、今年で1419年の歴史を持ちます。創建は597年(推古天皇5年)です。鷲頭山に上宮・中宮が建立されたのは609年(推古天皇17年)ですからなんと1407年前! 推古天皇や聖徳太子の時代です。
で、その上宮・中宮へ行くには急坂の山道を歩いて登らなくてはなりません。しかも、日が昇る前の朝6時ぐらいに登るのですから、辺りは真っ暗。月の光があるかと思ったのですが、うっそうと茂る木立に遮られて、本当に真っ暗。おまけに、重いカメラと三脚を持って急坂を上っていると血の気が引いて、目の前が真っ暗。正月早々洒落になりません。上の写真は、ライトを点けて撮影した参道です。ライトを消すと全く何も見えません。ちょうど風もなく葉の擦れる音さえしません。まさに肝試し状態です。
<つづく>