●店名:食蔵 升吉(しょくぐら ますよし)
●住所:山口県下松市北斗町1-18(携帯はそのままで見る)
●TEL:0833-45-0808(携帯のみクリック可)
●営業時間:16:00~23:30(LO23:00)
下松駅北口にある居酒屋「食蔵 升吉(しょくぐら ますよし)」はくだまつステーションホテルの経営です。ホテルには「割烹 升吉」というホテルの料理部門があり、その味をもっと多くの方へ気軽に楽しんでもらいたいと、2000年にホテルから百数十メートル離れた位置に居酒屋としてオープンしたそうです。
下松の居酒屋としては大型で108名収容可能です。さすがお酒の店として108つの煩悩の数にあやかったのか!と思ったら、この数字は偶然だそうです(笑)。カウンターは24席。店の中心をコの字に囲むように配置されています。84席ある座敷の方は細かく区切られていますが、仕切りを外せばかなり大きな宴会も可能です。1人でふらりと訪れるもよし、団体でにぎやかに繰り出すもよし、まあなるべく予約した方が無難でしょうけどね。個室を希望するお客さんには、ホテルの「割烹 升吉」へご案内するそうです。
上の写真は、当日カウンターにあったおすすめメニューです。この他に、料理のメニューブックがあり、和洋の単品から各種コースまでズラリとメニューが並んでいました。メニューはトータルで料理が約150種類、お酒が100種類以上あるそうです。中でも焼酎は約70種類あるので焼酎好きにはたまりませんね。ホテルの宴会料理、コース料理の味が、居酒屋庶民価格で自由なチョイスで食べられるのが良い所といえそうです。
店長の宮司さん自身が大好きだというコーンビーフを頼んでみました。食べてみてビックリ!上品な薄味でとても美味しいコーンビーフです。
缶詰でよくある、ほぐした肉片を固めたものとは全く違います。なんと地元のブランド牛である高森牛の塊をそのまま使って、お店で独自に味付けしているそうです。見た目はまるで牛刺しのスライスのようです。できればマヨネーズなしで食べてみてください。デリケートな香りが楽しめます。もっと食べたくなる、後を引く一品です。
ちなみに居酒屋の定番メニューである焼き鳥は、とり皮80円・もも肉120円・牛串焼き(高森牛)350円など15種類があります。上の写真は串盛り7点1300円。
こちらはメバル塩焼き、たこわさび、そしてお酒は獺祭(だっさい) を頼んでみました。獺祭は岩国市の旭酒造が造る日本酒で、ラインアップの全てが純米酒です。獺祭はJALファーストクラス用に採用されたほか、アニメ映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」のシーンに登場したことでも話題になりました。ヱヴァの監督:庵野秀明さんは宇部出身、漫画家で作画監督の貞本義行さんは徳山出身です。たぶん2人とも獺祭ファンなんでしょうね。熱き山口県人の愛を感じるなあ。下松で獺祭が飲める店は2~3店しかなく、升吉はその数少ない店のうちの1つです。
升吉のカウンターからはお店の中央にある調理台が見えます。そこでさばかれた活メイボ(カワハギ)姿造りです。この時まだ動いていました。小鉢に盛られた肝が濃厚な甘みを堪能させてくれました。
メニューブックをいろいろ見てたら、意外に洋食も充実していることに気がつきました。ホテルの味とはいったいどんなものかと、洋食の店の技術が良くわかるデミグラスソースを使ったハヤシライスを頼んでみました。ちなみに中華料理店ならチャーハン、お寿司屋さんなら小肌(こはだ)で店の技術を判断するのが“お約束”です。
出てきたハヤシライスを一口。うん!まろやかです。このまろやかさは丹念に仕込まないとなかなか出せない味です。缶詰やレトルトのソースを使うと味に尖った所があってあまりおいしくありません。聞くと、シェフが野菜や肉を1からじっくり煮込んで作っているそうです。これで500円とはコストパフォーマンスが高いですね。居酒屋で洋食メニューをクローズアップするのもなんですが、イイものはイイです。土日に家族で訪れるお客さんが多いというのも、こういうメニューもあるからなんでしょう。
社長の河野暢公(こうののぶまさ)さんは「食蔵 升吉は、お客様に使い勝手が良いお店と思っていただけるように、お酒も料理もかなり幅広く、しかもリーズナブルな価格で取り揃えております」とのこと。呉の倉橋島産の牡蠣を仕入れたり、牛肉は玖珂の高森牛をブロックで仕入れたり、地元の優れた食材を積極的に仕入れ、安く提供する努力をしているそうです。