毎日.jpによると、山口県内の救急搬送で下松が最短の27.4分だということがわかりました。
県の報道発表によると、もともと山口県は救急救命士運用100%を達成している3県(大阪府、兵庫県、山口県)の一つで、全国の中では救急医療体制が充実していると言えます。その中で、下松市消防本部が現場到着時間及び病院収容時間ともに最も短いというのは、住民にとっては心強いといえそうです。来年の「全都市・住みよさランキング」でも高評価されるのではないでしょうか。
ただし、最も緊急なケース「心肺停止」が起きたときは、4分以内の適切処置で50%が助かり、5分後では25%、6分後では10%、8分後ではほとんど助からないと考えられており、適切処置開始までの時間によって「救命率」は大きく変化します。
いざというときの、迅速な119番通報、また下松市のAED設置場所を把握しておくということも大切です。
毎日新聞 2009年12月5日 地方版
救急搬送:県内13消防、最大10.1分格差 地域に偏り、科目休止影響 /山口
◇山陰で遅い傾向--「最善対応」も範囲広く救急車が患者を病院搬送するまでの平均時間について、県内13消防の間で昨年、最大10・1分(10分6秒)の「格差」があることが4日、県のまとめで分かった。最短の下松は27・4分、最長の美祢は37・5分だった。地域による病院の偏りや診療科の休止などが影響した。現場到着の平均時間でも最大3・9分(3分54秒)の差が出た。エリアの広い山陰側で比較的遅くなった。【井上大作】
県が同日公表した救急救助の現況で判明した。県全体の搬送人数は5万6328人で、119番通報を受けてから病院への搬送時間は、▽30分未満=54・3%▽30分以上60分未満=41・2%▽60分以上=4・4%だった。県平均は31・5分(全国平均35分)で都道府県別は18位となった。
消防ごとの下位は、(1)美祢(2)光35・6分(3)萩35・3分(4)山口35・0分(5)柳井34・2分。美祢市消防本部は「市内に二つの総合病院しかなく、小児、整形外科などは宇部、山口といった市外搬送が増えているため」と説明する。
また、現場到着に時間がかかったのは、(1)萩8・9分(2)美祢8・8分(3)長門、山口8・5分(5)光、下関8・4分。県平均は7・8分(全国平均7・7分)で、都道府県別は27位。
萩市消防本部によると、本署3台、3カ所の出張所などにそれぞれ1台の救急車を配置している。担当者は「早く到着できるよう最善を尽くしているが、担当エリアが極めて広く、時間がかかってしまう」と話す。